uni iroikas 2022 un-collection
こんにちは、岸田です。
裂き織りのプロジェクト"uni iroikas"の2022年度のLOOKを撮影しました。
今回は初のルック撮影となったのですが、
普段はコレクションとしての服作りを行なっておらず、あくまで一点物の作品を作り続けております。
その作品群を2022年に撮影という手段で表現をした結果生まれたコレクションです。
今回のルックで使用している生地は主に3種類の廃材を使っています。
1つ目は、uniでは定番となっている、服を作る過程で生まれるシーチング(トワル)を使った裂き織りです。
僕自身も新しいパターン(型)を作るときに、シーチングを使い何度か仮縫いをして
パターンを引き直すという作業をするので、
その確認作業が終わると仮縫いした布は不必要となってしまいます。
最近では、知り合いの服飾学生さんに協力していただき、
学校のクラスで出てくる廃棄になるシーチングを頂いています。
2つ目は、織物工場で生地を織る際に切り落とされる廃材を使った裂き織りです。
これは去年の冬に初めて完成したシリーズなのですが、
今回は兵庫県、播州の工場に協力していただき
生地を織る際に廃棄になる耳の部分を頂きました。
この件については、ワタルさんの動画で詳しくあるのでまだの方はぜひ。
3つ目は、服に仕立てるには足らない半端生地を使った裂き織りです。
その中でも今回は、高級スーツ生地の端切れを使ったシリーズのものを撮影しました。
去年、haruki isojimaとコラボでイベントを行った際に
スーツ生地の端切れを集めていたのでそれを使ったものです。
そもそもの元の生地が数万円/mほどするものもあるので
普段の裂き織りとは印象がかなり変わります。
いずれも廃棄になるものや行き場を失った生地を再利用し、
裂き織りの服へと仕上げています。
あとはもう自分の中では当たり前になりすぎているので
なんとも思わなくなってしまっているのですが、
廃棄になる生地を細く裂き、それを使い生地を織るところから、
服に仕上げるところまで、すべての工程を外部に委託することなく
アトリエ内で行っています。
最近は生地を織る作業は、ずいぶんと妹が手伝ってくれています。
自らの手で、思いを込めて1着1着を生み出すことによって
血の通った暖かいものづくりができているのだと思います。
この暖かみをうまく伝えることができるように
これからも活動に励んでいこうと思います。
これらの服は、4月末から福岡・東京・京都でイベントを開催予定ですので
そこで御覧いただける予定です。
もちろん、イベントまでに春夏服を中心に新しい制作もしていきますので
ジャーナル、インスタ等でチェックしていただけると幸いです。
では、また。