"fuku" classical coat vol.1
こんにちは、岸田です。
今回はオーダーを頂き、現在製作中のコートについてです。
ざっくりと裂織りの服ができるまでの流れをお伝えできればなと思います。
活動を始めた初期から応援して頂いてる方と昨年末にお話をしていて、
「実はコートが欲しいんです。」との相談を受けた。
そろそろ、”fuku”原型のコートを作ってみたいなと思っていたので、
そのことを伝えると、「是非。」と二つ返事を頂いた。
実は今までコートは自身で織る生地の最大幅や特徴を活かし、そこから逆算してパターンを引く、
コートと呼ぶのが正解なのかもわからない形のものしか作ってこなかった。
これを”kiji”原型と呼んでいる。
今回は”ちゃんとした”というのも変だけど所謂コートと呼べる型を原型にパターンの作製から開始。
このように一般的な洋服を原型にする型を”fuku”原型と呼んでいる。
クラシカルな雰囲気が降ってきたので、
そのイメージを表現するために何度か仮縫い。
そしてお互いの都合が合ったこともあり、仮縫い時点で試着に来ていただいた。
多少の寸法の調整のみで、大幅な変更はなし。ひとまず安心。
そのタイミングで、裂織りに使用する生地を相談。
現在ストックしている生地の中から、今回のイメージ似合いそうなものを選ぶ。
ストックしている生地といっても、
仮縫いに使用し、もはや必要なくなった生地や、
C反と呼ばれる傷が入っている生地、
ブランドが使用した端切れなどである。
要するに、普通のアパレルブランドであれば使用しない、あるいは捨ててしまうものを裂く。
傷が入ってようが、裂いてしまえば同じだ。
裂く生地が決まったら、それに合わせて糸を選び、織り機に経糸をセットし、織る。
そんなこんなで現在やっとこさ生地が織り終わったところ。
ここから縫製作業へと移って行きます。
また続きを更新できればなと思います。
ではこの辺で。