9月17日

こんにちは、岸田です。


まだアトリエには、ほんのりとsaiの香りが残っています。

land to skinのイベントが終了し、

今週は少しゆっくりめのペースです。


ワタルさんが着てくれている

un-cardiganのお直しをしました。


もうかれこれ3年以上着てくれているのかな。


今回はピンポイントで肘の部分の糸が抜け落ちていたので

そこの修理をしました。

 



やっぱり肘部分は負担がかかりやすいんですね。

エルボーパッチとかが存在する意味がわかります。



デスクワークで机に肘を擦ったり、

そもそも肘をつくことが多いのかな、

とかを想像しながらお直しの時間です。



同じ糸を元の組織と同じになるように

1本1本織り込んでいきます。

 

色が濃くなっている部分が今回の修理箇所です。

全く同じ糸を入れているのですが、

洗濯で色が抜けていっているので少し目立ちますね。

洗っていくと少しずつ馴染んではくるのですが、

むしろこの補修も愛らしいと感じてもらえると嬉しいです。

1針1針、丁寧に時間をかけて修理することで、

長い時間愛せるものになると思っています。

そもそも、服の修理はあまり馴染みがない人が多い気がします。

パンツの裾上げとか、それくらいですよねきっと。



感覚的には革靴の修理は馴染みがあり、

僕の修理もその感覚に近い気がします。



革靴だと踵やつま先部分が減ってきたら修理に出して

ソールを張り替えてもらった経験がある方は多いと思います。

そもそも歩いてるんだからソールが減るのは当たり前だという感覚がありますよね?



服も着てるのだから、どこかしら消耗してくるものだと思います。

そして、消耗してきたら修理をすれば良い。



靴の修理もそうだと思うのですが、

あまりにもソールが減りすぎてあらぬ部分まで到達してしまうと

修理がとても大掛かりになったり、修理できなくなってしまったりしちゃいますよね。



服もバラバラになるほどにまでなってしまうと修理が大変になってしまいます。

ワタルさんの例のように少し糸が抜け落ちているくらいだと、

比較的キレイに元通り、むしろ元よりかっこよく

修理できるので早めにご相談頂けると嬉しいです。



あまり服の修理に馴染みがないかもしれませんが、

僕の服は、たくさん着て、修理をして、

どんどんかっこよくなる服だと思っているので

是非、生活の一部としてたくさん着てもらえると嬉しいです。

そして、服が完成していく姿を楽しんで頂ければと思います。


ちなみに冒頭でsaiの香りが残っていると書いたのですが、

完全にワタルさんのこの服の匂いでした。

ではまた。

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