12月21日
こんにちは、岸田です。
12月の頭、播州織の産地、兵庫県西脇市に行ってきました。
ひょんなことから、播州織の職人さんの
工場を紹介してもらえることになり
貴重な現場を案内していただきました。
普段、手織りの織り機で作業している身からすると
昔ながらの織機といえども圧巻のスケール感でした。
最近は私の手織りもすごく早くなってきたので、
そろそろ昔の織機くらいならタイマンはれるかなと思っていましたが、
完敗です。やっぱり機械は速い。当たり前やけど。
今回は、播州織の生地を織る際に生まれる廃棄にスポットを当てました。
下記写真のように、生地が織り上げられると同時に
生地の端を切り落としていく仕組みになっており、
切り落とした端はすべて廃棄になります。
この工場のある地域では、廃棄のルールも厳しく、
長さが30cm以下になるように切った上で、
お金を払って廃棄しないといけないようです。
職人さんとは余り多くを語り合わずとも
私の活動を理解して頂けているような気がしました。
何十年という歳月を積み重ねてきた職人さんからすると、
私などぺーぺーの若造なのに本当にフラットに接してもらい
応援の意味もあろうか、この廃棄の端材を譲り受けることになりました。
本気でものづくりに向き合っているからこそ
お互いの間にリスペクトが生まれたのかなと感じました。
この端材は裂き織りにはもってこいで、
なぜなら裂く必要がないから。
厳密には裂き織りとは呼ばないかもしれない。
けど、その哲学は裂き織りそのものだと思います。
私の手で裂き織りをやっているからこそ、
この廃棄になる端材に目を向けることができ、
さらに新しいプロダクトに昇華することができると思います。
その上、廃棄が少なくなるもんですから、
職人さんにも喜んでもらえて一石二鳥。
この端材を使った裂き織りは
ゆっくりと試作を重ねて来年お披露目できると思いますのでお楽しみに。
また、今までとは違う、
見たことのない裂き織りができそうです。
『織馬鹿』さん
ご協力ありがとうございます。
ではまた。